コロナと黒光りするやつ

この話は世の中的に大変嫌われている黒光りする虫が出てくるので、世の中的に大変嫌われている黒光りする虫の話はちょっとまじで勘弁という方はお読みにならないようにしてください。そもそもこれおくさんしか読んでないですが。








−−−−−−−−−−−−−−−−
昨日から発熱しだした私はすでにコロナで寝室に1人隔離状態だった息子と一緒に寝るべく布団を寝室に運んでいた。
そこで、寝室の収納スペースの中に黒光りなやつがサササッと逃げ込むのを見た気がした。

私「え、なんか黒いやつ今いなかった?」
息子「いたと思う。なんかちょっと前からいる気がするんだよね」
私「よくその状態で平気でいられたな」

私は黒いやつが逃げこんだ気がした収納スペースのすぐ隣に布団を敷かねばならなかったが、そんないつ黒光りが出てくるのかわからないような状態では寝られない。

私「これは仕留めるしかないな」
息子「任せて」
私「おう(任せられない)」

今の家に引っ越してきて初登場のためゴキジェットもない我が家では目ぼしい武器もなかったので、ティッシュ箱を片手に収納スペースをガバッと開けた。

私「・・・出てこないな」
息子「あの中から音がする!あ、あっちからも音する!」
私「おう(信用ならない)」

しばらくして
息子「いた!!」
私「どこ!どこどこ!」
息子「そこそこ!」

いた。
流石だ息子よ。
信用してなくて悪かった。
ここで初めて本当に黒光りなやつがいたことが確定した。ほんとは見間違いだったんじゃないかとも思ってたが、いた。
黒いやつ。
ゴキブリ。

息子「どうする?」
私「そーっと近づいて倒さないと逃げられたらやっかい」
息子「やってみていい?」
私「だめ!おとんがやるから!」
息子「(すごいやりたそう)」
私「(そーっとティッシュ箱でどーん!)」
ゴキ「(収納スペースの奥へサササッ)」

不覚。
千載一遇のチャンスを逃した。
寝れない。
このままじゃ寝れない。

私「寝室にゴキブリでた!」
おくさん「静かにして。ゴキブリホイホイ買っとくわ」
私「おう(今買っても遅いのでは)」

ティッシュ箱では強度が足りなかったかなと反省し、空のペットボトルに持ち替えたが、なかなか出てこない。
そして、このあたりで自分が発熱していたことを思い出す。
あ、めっちゃ体調悪い。
この状態でいつ出てくるかわからない黒光りと格闘し続けるのはつらい。
無理、今日はもう無理。でもこのまま寝るのも無理。
ということで収納スペースのスキマをガムテープですべて塞いでとりあえずゴキブリが出てこられないようにした。
臭いものには蓋。
収納スペースにはガムテ。

これで一安心。
また明日考えよう。
ということで眠る。

話はまだ終わらない。
夜中に熱が上がって目が覚める。
あー、つらー。
そこからなかなか眠れない。
そして、あいつが動き出す。

収納スペースのスキマのガムテ「ガサガサガサガサっ」
私「!!」

いる、あいつがいる。
振り返れば奴がいる
たぶんスキマのガムテにくっついてる。
定期的にガサガサしてる。
遠くにいるようで近くに感じる。
感じたくないのだけど。

しかし私はむしろ好都合と考えた。
ガムテにくっついているのであれば、明日煮るなり焼くなりどうとでもなる。
ふっふっふっ、せいぜい今を楽しんでおくんだな。
その後も明け方まで定期的にガサガサしていた。
そして朝になった。
朝になってもガサガサしてたので私は完全に油断していた。

ふと、定期的なガサガサの音が止んだなと思い、恐る恐るガムテを開けてみると・・・いない。
不覚。
またもや不覚。
早めに対処しておくべきだった。

お昼すぎにはおくさんが買ってくれたゴキブリホイホイ的なやつが届いていたので、一旦ガムテを剥がし、収納スペースにホイホイセッティングを完了し、再度ガムテでスキマを塞いだ。
その後しばらくして・・・

息子「いる!そこにいる!」
私「なぜそこにいるー!」

収納スペースの隅のガムテに少しスキマがあってそこから出てきたっぽい。
しかしこれは逆にチャンス。
もうチャンスは逃さない。
見事、空のペットボトルで仕留めることに成功した。
こうして黒光りツーデイズは終わりを迎えることとなった。
黒光りツーデイズて。